こんなこと起きてませんか?アイドリングストップからの再始動不能MK53Sスペーシア

自動車整備士 スズキ
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えっ!アイドリングストップしたら動かなくなった。

どうしよう…

アイドリングストップした後エンジンがかからないと

どうしたらいいのかすごく焦りますよね。

この故障私にお任せください。

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依頼内容

今日来店されたお客様まだまだ新しいMK53Sスペーシアなのですが、信号待ちしていたらアイドリングストップから復帰できず非常に怖い思いをされたそうです。このトラブル最近よく耳にします。

今回はアイドリングストップからエンジンがかからなくなったスペーシアの修理について解説します。

故障現象を確認!

お客様に詳しく話を伺ってみると

  1. アイドリングストップから復帰しない
  2. その以前からエンジン再始動時にキューとかガガガッと音がすることがあった
  3. 加速するときにもキューッと鳴ることがあった

ということが分かりました。
初見の直感ではベルト滑りではないかな、テンショナーの不良だろうかと感じましたが詳しく点検して行きます。

故障原因の診断

現象を確認する為にしばらく走行するととかすかにキュンキュンキュンっと鳴り続け、アイドリングストップさせてみると始動時にズガガッと異音がします。
テンショナー不良?何か違うような気もする。走行中のベルト鳴きのような音は少し違うような気もします。

スズキのハイブリット(Sエネチャージ)はオルタネーター(この車ではISGと言うモーターなので以下ISGで統一)に駆動力がありアイドリングストップからの復帰ではセルモーターの代わりに駆動しクランクプーリーを回しエンジンを始動します。
そこでISGベルトを外してプーリーを回し異常がないか調べてみます。
手で回しただけでキューっと異音があり、一部引っかかるような回転抵抗がありました。

オルタネーターではあるがWA05Aと原動機方式か打ってあります。

以上のことから推理してみると始動不能に陥った状況はISGの回転抵抗が一部大きくなったためベルトが波打つような状態になりテンショナーが暴れベルトが滑り始動できなかったと思われます。

修理内容と交換部品決定!

まだ新車登録から3年、走行距離も2万kmと少ないことからメーカーに問い合わせてみると保証対象の故障なので関連する部品を保証で対応します。と回答を頂きました。

今回は関連する部品を交換させてもらいましょう!

交換部品内訳
  • 回転抵抗が大きく異音もしているISGモーターASSY
  • けずれてしまったISGベルト
  • ISGベルトオートテンショナーを二つ
  • オートテンショナー取付ボルトは再使用負荷の為取付ボルト4本
  • 念のためウォーターポンプベルト

この部品を致します。

交換手順はこちら!

まずISGまでの配線はプラスの電流が常時流れるのでバッテリーのマイナス端子を必ず取り外しましょう。

インテークマニホールド取り外し

まず上から下から観察します。明らかに普通のオルタネーターより大きい!
通常のスズキの軽自動車はオルタネーターはドライブシャフトを取り外し車両下側よりとりだすのですがおそらく下側からだとドライブシャフトを取り外しサスペンションフレームをずらす必要がありそうです。
その方法は効率が悪そうなので今回はインテークマニホールドを取り外し車両上側に取り出していきます。

まずエアクリーナーボックス、チャコールキャニスターのホース邪魔になりそうな配線を外して避けます。

次にスロットルボディを取り外しインテークマニホールドを取り外すのですが、スロットルボディを取り外す際に配線に引っ掛かり負担がかかるので私はスタッドボルトを抜きます。

スロットルボディが外れたらインテークマニホールドを取り外して行きます。

インテークマニホールド下側から覗いてみると…

セルモーター 上側にブラケットで固定されています。ステーと共に先に外しておきましょう。その際セルモーター裏にPCVバルブのホースがついていますので引き抜きます。このホース取り付け時に全然場所がわからない!感覚で覚えて置いた方がいいです!

上側に周りインテークマニホールドのボルトを取り外せばインテークマニホールドは取り出せます。

インマニがないとかなりスペースに余裕がありますね。

ベルトテンショナー取り外し

次にウォーターポンプベルトとISGベルトを取り外します。

ここで新兵器の出番です。

19.21のストレートメガネとアダプター、12角17ミリのソケットそれとベルトテンショナーストップツールのセットです。

これがあるとスズキのベルト交換ぎ楽だと言う部品屋さんの勧めで導入しました!

こいつがすごく重要!
使用法はこんな感じ!

上の画像ではよくわからないと思いますがテンショナーを先程のストレートメガネで緩めストップピンをテンショナーのサービスホールに差し込み保持することが出来ます。
入ればなんでもいいのですがダブルテンショナーの上にいかんせん狭いところなので刺さりにくいのですが専用ツールなら楽に差し込めベルトが外せます。

下側テンショナーを取り外し上側テンショナーを取り外していよいよISG取り外しです。

ISGモーター取り外し

配線を外した後ISG上下の固定ボルトを取り外せば上から取り出せます。
ISGは通常のオルタネーターよりかなり重量があるので手を滑らせない様慎重にいきましょう!

ホントに見た目より重たいので落とさないように気をつけて取り出します。

下の画像を見てもらえばサービスホール位置がわかるとおもいます。

今回ISGはメーカーリビルトとの交換になりました。

取り付け時注意点

下記画像のテンショナーに付いているピンをつけたまま組み付けるとピンがボディにあたり抜けません!罠です!

ピンを抜いて先程のツールを差し込んで起きます。

今回もテンショナーボルトはシール剤が塗られているので再使用不可です。新品を使いましょう!

組み付けは取り外した逆に組み付ければOKです。

走行テストし音を確認してみるとすごく静かです。再始動の音は全然気になりません。

まとめ

取り外しに関して特に難しいこともなく特殊なこともないのですがアイドリングストップからの復帰不能と聞いたことのない異音、従来の自動車とは違う新しいトラブルにこれからは対応出来なくてはなりませんね。

皆さんの周りでもISGのトラブルがあるかもしれません。異常を感じたらすぐに整備士にご相談ください。保証が効く間に直しておいた方がお得ですよ。

スズキのベルト交換は専用工具があると便利!

今回使用したベルトテンショナーツールなんですが。

持ってなくてもベルト交換できます。

しかし、使用してみると使いやすくスズキ車を多く扱ううどん整備士としては手放せない工具となりました。

このストレートメガネとソケットアダプターはとても使い勝手がよく、スピンナーハンドルやラチェットレンチより薄くなり、狭い隙間にも強いトルクをかけることが出来ます。

なお、12角のソケットと組み合わせると早く緩めることも可能です。

12角ソケットはボルト/ナットに接する開口部(12角)はもちろんのこと、差し込み側の四角駆動部にも角を傷めずハイトルクを確実に伝える面接触のフラットドライブKo-kenの物がおすすめです。

ボルトを傷めにくい作りになってます。

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