軽トラ停めてると何や焦げ臭いの~
なんやろか?このにおい
このにおいは恐らくエンジンオイルが焦げているにおいですね
早めの修理をお勧めいたします。
こんにちは。軽トラックが停車時に焦げ臭いと感じたことはありませんか?
焦げ臭いけど「まあ走るからいいや」、と思いがちですが放置して置いていいことはありません。
放置して置くとエンジンブローするもしくは運悪く火災を起こす原因になってしまうかも知れません。
今回はs210pハイゼットのオイル漏れ修理タペットカバーガスケットの交換の手順を説明いたします。
新人整備士の皆さんこれから何百回とオイル漏れの診断修理をすることになります。参考になれば幸いです。
今回はハイジェットですがダイハツの
軽自動車は同じ方式のエンジンが多いので
他の車にも応用が効くと思います。
お客様のご依頼内容
今回のお客様のご依頼は農作業中エンジンをかけた状態で停車しているとなにやら焼いたような臭いがかなりするからちょっと診てくれないかとのことです。
お客様の不安を解消できるよう今日も頑張っていきましょう。
原因追求
先ず第一に何かが焼けていると言う臭いの元を探さなければなりません。
お客様が車の外側が臭いがすると言われた場合この様な原因が考えられます。
- 甘い匂い
- クーラント漏れ
- 焦げ臭い
- 漏れ出したオイルが高温になる部分にかかっている
- グリスの飛び散り高温部分にかかっている
- ビニール袋などの異物がマフラーなどに付着
- ゴムが焼ける臭い
- ベルト滑りにより異臭
- タイヤのパンクによる引きずり
このくらいを念頭に置いておくと初めての異臭診断でもテンパらずにすむかもしれません。
近づいてみると助手席下あたりが確かに焦げたような臭いがします。
車両下部を見てみるとかなりの量のオイルが滲んでいました。
スチーム洗浄し点検するとエンジンブロックとタペットカバーの合わせ面よりオイルが滲み出ています。
漏れ出したオイルがエキゾーストマニホールドにかかり異臭を発生しているようです。
修理内容と交換手順
修理内容
今回は他の箇所からのオイル漏れはありませんでしたのでタペットカバーガスケットのみの交換になります。
交換手順
まずはタペットカバーを取り出す際に邪魔になる配線とホースを外して避けておきます。
タペットカバーには10ミリのボルトが上側に4本下側に4本そしてエンジンの前側に2本止められていますので順序よく外して行きましょう。
タペットカバーが外しエンジンの合わせ面をスクレーパーや真鍮ブラシなどで清掃します。
画像中央部カムシャフトホルダーのところ液体ガスケットが塗布されてます。この液体ガスケットが残っているとタペットカバーガスケットの圧着力が下がり再度オイル漏れの原因になりますので綺麗に剥がします。そしてここには液体ガスケットを塗布するのでパーツクリーナーで確実に脱脂します。油分が残ると再度オイル漏れします…。
タペットカバー側のガスケットを取り外し新品に付け替えます。
カムシャフトホルダーの角の部分に液体ガスケットを塗布します。決して全面に塗布しないようにしましょう。全面に塗ってもタペットカバーガスケットの寿命を縮めてしまうことになります。
あとは外し順番の逆で組み付けて行けば完成です。
私は確認のためにオイル漏れチェッカーを使います。
オイル漏れ止まりましたね。最後にスチームで洗浄すればもう焦げ臭くなることもないでしょう。
まとめ
整備士になるとタペットカバーからのオイル漏れは主にエンジンオイルを交換しないメンテ状態の良くない車に起きやすいと気づきます。故障を未然に防ぐためにもこれからも整備士としてお客様にメンテナンスの大事さを伝え安全快適に自動車を使ってもらいたいですね。
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