足元から変な音がしてからヒーターが効かなくなったわ。
まだ寒いのに困るわ~
エアコンの温度調整関係のトラブルのようですね。
マーチによくある故障の一つです。
私にお任せください!
二月も終わりに近づき今年は暖かくなるのが早い気がします。
でもまだ朝は霜が降りるくらい寒く車のヒーターは活躍する季節です。
依頼内容
今回ご来店いただいたAK12マーチのお客様。
ある日からヒーターが効かなくなり冷風がずっと出てくるのでちょっと見てほしいとのご依頼です。
故障原因
まずは現象の確認です。
とりあえず暖気を完了させ、ヒーター全開でヒーターホースに触れてみます。
インレット、アウトレット共に、ちゃんと温まってます。
サーモスタットに異常無いようですね。
ということは温度切り替えに異常が起きています。
そこで温度切り替えモーターの動きを点検して見ましたが正常です。
となるともう残されたのは考えたくはないですが…。
ヒーターユニット内部温度調整の弁エアミックスドアが破損しているはず。
リンクロッドを外してエアミックスのレバーを手動で動かします。
手答え無し!うーん…折れてますね!
このレバーと内部のエアミックスドアと言う部品を交換するだけで直るのですが、部品代は2500円程度しかし工賃がなんと50000円越えと言うなかなか激しい修理代金になります!
修理内容
後々のことを考えるとブロアモーターやレジスターなども交換しておいた方がいいのですが、
お客様と相談した結果、今回はエアミックスドアのみを交換することになりました。
交換手順
まずヒーターユニットを取り出すためにダッシュボードを下ろさなくてはなりません。
インパネ取り外し
まずはインパネをバラして行きます。グローブボックスとナビは先に外して起きます。
エアバッグを取り外す必要があるのでバッテリーのマイナスを外しておきます。
クーラントを抜いてエアコンガスも回収します。
ダッシュボード上側ボードは取り外せるのクリップを浮かして外します。
続けて下側もバラして…
インパネが引っかかるのでステアリングを取り外しスパイラルケーブル、ディマースイッチも外して行きます。
ここでの注意点スパイラルケーブルは取り付けの際元の位置に戻す為ホマーカーペンなどで印を付けて置くとやりやすいですね。
ケーブルを回転させてしまうと切れてしまう恐れもあるので私は外してテープで固定してます。
助手席エアバッグインフレーターを下側から取り出してインパネアッパーパネル外します。
スピードメーター、電動ミラースイッチ等取り外すと大分スッキリしてきました。
しかし大量のビスで止められていて結構疲れます。
そこで秘密兵器!ベッセル電動ドライバー!
ボッシュも使ってたんですがボッシュと比べるとこのドライバー何と言っても電動なのに
普通のドライバー並みにコンパクト!
回すのも早い!
しかもUSB充電!
電動ドライバーなのに値段が安い!
一回の充電でビス100本くらいは緩めたり絞めたり出来ます!
めちゃくちゃ便利です!
続けてエアコンスイッチを取り外し最後のインパネをやっと取り外すことが出来ます。
インパネリーンフォース取り外し
リーンホースを取り外すのにもまだ外すカプラーが沢山隠れてます。
運転席助手席ともにリーンフォース裏にカプラー。
両側の足元はフレームの中から引きずり出して外します。
ステアリングコラム裏にも…。
後はステアリングコラムを下してやっとリーンフォースが外れます。
やっとヒーターユニットにたどり着きました。
しかしまだ折り返してすらないですから…。
ヒーターユニット取り外し
エンジンルームに回りクーラーパイプとヒーターホースを抜いて
ついにヒーターユニット外れました。
ヒーターユニット分解
後はバラシてエアミックスドアを交換しましょう。
見事に折れてますね。
対策品でしょうか?触った感じ硬く頑丈になっている気がします。
組付けは元に戻すだけなので取り外しより早く終わります。
文字にしてしまえば少なく感じますがなかなかの時間がかかる作業でした。
まとめ
このマーチのヒーターが効かないという故障なかなか厄介な作業でしたが、やってみると思っていたよりは時間もかからずできますね。
今はもう12マーチの台数は減ってきましたが日産車に慣れていない整備士さんたちの参考になれば幸いです。
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