今日がご来店いただいたDA64Wエブリィのお客様。
車をぶつけてしまいラジエーターが変形してしまった。
あと、関係あるか分からないけどヒーターが明らかに効かなくなったのでついでに診て欲しいとのことです。
車両情報
故障箇所確認
最初にぶつけてしまったと言うラジエーターから確認していきます。
何か棒状の物が突き刺さった感じでグリルも貫通したようですね。
フロントバンパーを取り外して見ると…。
少々ピンボケしてしまいましたがエアコン高圧パイプが曲がりラジエーターに当たってますね。
ラジエーターの取り付け位置もずれてしまいこのまま走行すればいずれオーバーヒートを起こしていたかもしれません。
ウォーターラインも点検して置きます。
ウォーターポンプも水漏れを起こしていますね。
その他目立った漏れもなく後はヒーターの原因ですね。
エアコン吹き出し口からは風が出ていますが、ぬるい…。
サーモが開いているっぽいので車両下のウォーターパイプに触れてみるとインレット、アウトレット共に同じくらいのぬるさでした。
原因はサーモスタットですね。
点検結果をお客様に報告し修理内容を報告すると今回はできるだけ費用を抑えたいとのことです。
エアコン高圧パイプやステーなど出来るかぎり手で修正できるところは修正し、中古部品や社外部品を
使って修理することになりました。
交換部品
作業手順
まずはラジエータードレインを緩めクーラントを抜き、ステーやコンデンサー取付ボルトを取り外して行きます。
忘れがちなラジエーターファンのカプラーも外しておきましょう。
アッパーホース、ロアホースなどサクサク外して…。
このプライヤーはネジザウルスで有名な五十嵐プライヤーのホース外し専用プライヤーです。
ホースを傷めずに固着が一瞬で外せるので非常に重宝してます。
ロアステーを外し車両下側よりラジエーターを取り出します。
逆の手順でラジエーターを取付け、次はウォーターポンプ交換です。
ベルトをベルトを外してウォーターポンプをはずすだけなのですが、
このベルトカバーがなかなか抜けなくてちょっとイラッとしますね。
ベルトが外れたらパイプの10ミリ2本と本体の12ミリ4本を抜けばすぐ外れます。
エブリィ は整備性が良くて助かります。
最後はサーモスタットを交換します。センターコンソールを外してやれば簡単!
サーモスタットは冷間時ピタッと閉じていなければならないのですが取り外したサーモスタット↓はやはり隙間が開いていてこれではオーバークールでヒーターは効きません。
このエブリィ のサーモスタットケース実はケース側のトラブルも多いです。
ラジエーターキャップのように開弁圧がせってされておりリザーブタンクに繋がっています。
ケース中心の黒い部分ゴムの弁なんですがこれがくずれ落ちてリザーブタンクにクーラントを返しすぎて溢れさせる事が多々あります。
後は元通り組み付けてクーラントが回ればOKです。
ヒーターもちゃんと効くようになり水漏れも無くなったので安心ですね。
重度のオーバーヒートを起こしてしまったら?
今回冬場で気温も低くオーバーヒートする前にお客様が車両を持ち込んで下さったのでこの程度の修理ですみました。
が、もし水漏れを放置してオーバーヒートさせてしまった場合最悪今回の修理に加えてエンジン載せ替えまでありえます。
そうならない為にも出来るだけ定期点検を受けていただきたいものです。
コメント