こんにちは。うどん整備士です。
今回ご来店のお客様、暖かくなってきてエアコンをつけてみたら全然効かなかったっと言うホンダバモスにお乗りの方です。
エアコンつけてみたら全然効いてる気がしなくて
こわれてるんですかね?
この症状はラジエーターファンの故障の可能性が高いですね
オーバーヒートの危険もありますので詳しく診てみましょう
車両情報
バモスターボは後ろにエンジンが後ろ向きに搭載され
尚且つ逆回転エンジンと言う珍しい車ですね
故障診断
最近エアコン関係の依頼ばかりのようだな~。と思いながら、
エンジンをかけエアコンスイッチをオンにするとラジエーターファンが回っていません。
この状態ではエアコンサイクルの高圧側の圧力が高くなりすぎてコンプレッサーは停止してしまいます。
念のためオーバーヒートしていないか圧縮圧力点検、クーラントの汚れ、エア噛みをチェックします。
オーバーヒートは起こしていないようなのでファンの点検に移ります。
ラジエーターファンリレー作動音はカチッとなっているのでヒューズ、リレーの点検を飛ばしてファンモーターの電圧からチェックすることにします。
リザーブタンクを外すとファンモーターのカプラーが見えているので点検しやすいです。
14ボルト来てますね。ラジエーターを軽くゆすってやるとファンは動き出しました。
モーターの不良で確定ですね。
モーターのブラシが摩耗して当たりが悪いかコイルの軸の角度がずれてしまっているのか、あとでモーターも分解してみます。
修理内容
上記の診断内容から今回の修理内容は
コンデンサー外さずにラジエーター外しで行くので上記二点のみとなります。
交換手順
ナンバープレートとバンパーをサクサクッと外し、コンデンサー前のサポートも外しておきます。
アッパーホース、ロアホース、を外し
このラジエーターロアサポートを外しコンデンサーを少し傾けるとラジエーターを下から引き出すことが出来ます。
シュラウドからモーターを外し抵抗値を測ってみると繋いだだけで203Ω。
ゆっくり回転させると100Ω~絶縁まで数値がバラバラです。
止まっている時に絶縁状態のところで止まってしまえばもうモーターは回りません。
新品モーターに組み換え、
抵抗値測定、回して止めてどこでも3Ω!これが正常!
後は組付けてクーラントを回せば完了なのですが…。
このバモスはなんせウォーターラインが長くエアーが抜けない!
スペアタイヤ付近のエア抜きプラグを緩め…
インマニのウォーターホースを少し抜いてエアーを追い出し
あらゆるウォーターホースからエアーを追い出してからエンジンを始動します。
ヘッドガスケットが非常に抜けやすいのでエア抜きは徹底的に!
試運転し水の音もなくラジエーターファンも調子よく回るようになりエアコンも復活しました。
モーターをバラしてみた!
カシメを起こしコイルを取り出すとブラシが摩耗した粉で一杯です。
モーターの刺さっている軸の動きも渋い。
ブラシはそこまで摩耗してませんでしたがこの動きの悪さのせいでブラシのアタリが悪かったようです。
バモスはオーバーヒートで高額修理⁉
今回は運よくオーバーヒートしていませんでしたがバモスはオーバーヒートを起こすと一発でヘッドガスケットが抜けてしまいます。
バモスのヘッドガスケット抜けは持病といわれ、ホンダでも延長保証していたほど有名な故障です。
ヘッドガスケット交換なら5万円~。重度のオーバーヒートとなるとさらに金額が上がります。
そうなる前になにかおかしいなと思ったらすぐに近くの整備工場に相談することをおすすめします。
また、こういったトラブルで車が動かなくなった、車から変な音がして動かすのが怖い時は
無理に動かそうとせず、ロードサービスを呼んでください。
近頃は自動車保険にロードサービスが付帯している商品も多いです。
もしロードサービスが付いていない、または保険料が高い等、自動車保険に不満がある方
一度自動車保険一括見積もりサービスで保険を比較してみませんか?
納得いく自動車保険が見つかるかもしれません。
自動車パーツをモチーフにしたジュエリー
コメント