こんにちは。
うどん整備士です。
今回はダイハツアトレーターボのブレーキが効かなくなる故障について解説します。
これはシャレにならない故障でした。
お客様が事故に遭わずに済んで本当に良かった💦
お客様来店理由
ブレーキ踏んだら
いきなりスコーンって入り込んで
思いっきり踏まないと止まれなくなったんだ!
それは危なかったですね💦
事故にならなくて良かったです。
安心して乗っていただけるようしっかり修理いたします。
このアトレー信号で止まる時に、いきなりブレーキがスカスカになり、前の車に追突しそうになったそうです。
旧車などでは良くあるトラブルかもしれませんがこのアトレーの年式ではなかなかないのではないでしょうか?
車両情報
ブレーキが効かなくなるケース
まずブレーキペダルが深く入り込み、効かなくなる原因には下記のようなことがあげられます。
以上を踏まえて点検を実施していきます。
点検内容
まず、ブレーキフルードの量を確かめます。
Maxラインまで入っているようで大きな漏れはなさそうです。
車検ラインのブレーキテスターで制動力を測ってみると左前輪と右後輪の制動力が0N.mと全く機能していないことが分かりました。
次に一度ブレーキのエア抜きをやってみます。
エアの混入もありません。
しかしブレーキはスカスカ!
アトレーのブレーキラインはマスターシリンダーの中で右前と左後ろ、左前と右後と言うふうに通路を二系統に分けています。
となるとマスターシリンダー内のカップが破れているもしくは裏返ってしまったと言ったところでしょうか?
確かめるために、ブレーキマスターの出口をボルトで栓をしてブレーキペダルを踏んでみると言った方法を取ってみます。
スカスカです。
マスターシリンダー内部の故障で確定です。
修理内容
お客様と相談した結果できる限り安く仕上げて欲しいとのことでリサイクル部品を使用することになりました。
このS320Gアトレーのマスターシリンダーを交換する為にはダッシュボードを取り外す必要があります。
最近ダッシュを降ろす仕事が多いですね。
交換手順
早速ダッシュボードを分解にかかります。
エアバッグを取り外すので必ずバッテリーのマイナス端子を取り外しておきます。
ステアリング周りをバラし、配線カプラーを外します。
ちょっと悪あがきをしてみましたがどう考えてもマスターは抜けません(笑)
ステアリングコラムやスピードメーターを外していきます。
オーディオやエアコンコントロールユニットを取り外します。
助手席エアバッグは裏側からボルトとカプラーを外し、上側に引き出します。
インパネのビスを外すとインパネが外れこんな感じ↓になります。
リーンフォースのボルトとつながっている配線をたどり邪魔になるカプラーを外せばリーンフォースがずらせます。
完全に車外に出すにはすごく手間がかかるのでずらして毛布等でシートを保護して置きます。
ここまでくれば、あとはマスターバッグ裏のナットを4つ外せば交換することが出来ます。
ここまで約2時間ほどかかってしまいましたが途中で悪あがきをしなければもっと早くばらせてましたね(笑)
マスターシリンダー交換後は元通りに組付けエア抜きを実施すれば完了です。
制動力も復活し無事納車となりました。
アトレーのマスターバッグはサービスキャンペーンがある!
今回の修理とは違う故障内容になるのですが、
アトレーのターボ車の一部にマスターバッグのサービスキャンペーンが出てます。
ブレーキペダルが固くなって踏み込めない等の故障に対する無償修理のようです。
詳しくは下記のダイハツ公式サイトのリンクをご覧ください。
ブレーキに異変を感じたら!
ブレーキは命に関わる大切な装置です。
異変を感じた際に無理に走行してしまって、ブレーキがいきなり効かなくなってしまうなどの故障が起きてしまった場合、重大な事故につながってしまう恐れが大きいです。
お車に異変を感じた際は無理に動かそうとせず、ロードサービスを呼んでください。
近頃は自動車保険には、無料のロードサービスが付帯している商品も多いです。
もしロードサービスが付いていない、または保険料が高い等、自動車保険に不満がある方
一度自動車保険一括見積もりサービスで保険を比較してみませんか?
納得いく自動車保険が見つかるかもしれません。
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コメント
ブログとても参考になりました。
私は、アトレーワゴン S-331G(4WD)に乗っていて、新車の時から、とてもブレーキが深くかつ効きが悪い状態です。
(ディーラーでリコール関係は全部やってもらいましたが変化なしです。ペダルの深さ&効きの悪さについて、ディーラーに言っても正常と言われてしまう。)
特に冬の朝一番はホント極低速でも止まらず危険なので、フロントブレーキをパッソの大きいものに交換しました。ですが、ブレーキ自体はかなり効くようになったのですが、ペダルのふかふかで深い状態はほぼ変わらないです。
(効き自体が良くなったので、前よりは高い位置で効き始めるようになった。)
エア抜きをちゃんとやっても変わらないので、マスターシリンダーか、ABSユニットじゃないかと思っています。(そもそもの設計が悪いのではないかとも思いますが。)
ブログでは、マスターシリンダーを交換されていますが、ブレーキの踏みはじめの深さは改善されたのでしょうか?
全国のアトレー乗りでブレーキにお困りの方は、大変気になる情報だと思いますので、教えて頂けると幸いです。
よろしくお願いいたします。
こんにちは。うどん整備士と申します。ブログ読んで頂きありがとうございます。私がマスターシリンダーを交換したアトレーはかなり底の方までブレーキが効かず、制動力の左右差がありましたので、交換後は改善されております。
雪国Jeeper様のアトレーの場合現車を確認しておりませんので確定的なことは言えませんが、私が点検するのであれば、4輪の製動力を確認し正常であれば診断機を用いて一輪ずつABSの動作確認をします。それでも正常であればパッドを固定しているピンの汚れを落としグリスアップして見ます。症状的にはABSにエアが噛んでいるのかも知れないと感じています。ABSにエアーが噛むとブレーキは効くのになんかペダルが深いと言うことがあり得ます。確定的が言えずすみません。
うどん整備士さま
レスありがとうございます。
なるほど、制動力の左右差からマスターシリンダー交換されたんですね。
新車の時からブレーキが深く、4輪ともブレーキのオーバーホールして、きっちりエア抜きしても、深いままです。
テスターでの試験はしていないですが、ABSのエア噛み怪しそうですよね。
うちのアトレーがABSのエア噛みなら、新車組み付け時にかなりの台数が同じ状態じゃないですかね。。(ネット上で同じ悩みの方多いです。)
ダッシュボードの脱着は大変なので、まず、ABSのエア抜き試してみます。
ありがとうございました。