NKR81のDPFランプ点滅対策!フィルター洗浄の手順とコツ

NKR81のDPFランプ点滅対策!フィルター洗浄の手順とコツ 故障診断

DPFフィルター(ディーゼル微粒子フィルター)が詰まると、エンジン性能が低下し、燃費にも悪影響を及ぼします。この記事では、DPF洗浄の重要性と具体的な方法を現役整備士の視点から解説。この記事を読むことで、詰まりを解消し、エンジンを快調に保つためのポイントがわかります!

DPFフィルターの洗浄に加え、DPFランプ点滅時の対応策としてインジェクター交換が必要になる場合もあります。詳しい手順やポイントは、こちらの記事をご覧ください。

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DPFフィルターとは?

DPF(ディーゼルパティキュレートフィルター)又はDPDは、ディーゼルエンジン車に搭載されている重要な装置です。その役割は、エンジン燃焼時に発生する粒子状物質(PM: Particulate Matter)を捕捉し、大気中に放出される有害物質を大幅に減少させることです。環境規制が厳しくなる中で、DPFはクリーンな排気を実現するために欠かせない装置となっています。

DPFは一定量の粒子を捕捉すると、燃焼によってそれを除去する「再生」という工程を自動的に行います。しかし、再生がうまくいかない場合や、粒子の蓄積が多すぎる場合は、DPFフィルターが詰まり、車両の性能に悪影響を及ぼす可能性があります。

なぜDPF洗浄が必要なのか?

DPFフィルターが詰まると、エンジン性能が著しく低下するだけでなく、燃費の悪化やエンジンの損傷を引き起こす可能性があります。また、詰まりが深刻化すると、車両の故障ランプ(DPFランプ)が点灯または点滅し、ドライバーに警告を発します。

DPF洗浄は、このような問題を未然に防ぎ、車両を正常な状態に保つために重要です。特に以下の理由で洗浄が必要です。

DPF洗浄のメリット
  • エンジンの寿命を延ばす:DPF詰まりが続くとエンジン負荷が増し、内部の部品にダメージを与える可能性があります。
  • 燃費の改善:詰まりが解消されることで、エンジンの効率が向上し、燃料消費が抑えられます。
  • 環境への配慮:DPFが正常に動作することで、有害物質の排出を抑え、環境への負担を軽減します。

DPF詰まりの原因と症状

DPFが詰まると、車の性能がガタ落ちしたり、燃費が悪くなったりするだけではなく、放置しておくと重大な故障につながることもあります。詰まりの原因はいろいろありますが、運転の仕方や普段のメンテナンスが大きく影響します。ここでは、その主な原因を詳しく見ていきましょう!

原因
  • 短距離走行の頻度が高い
    短距離走行では、DPFフィルターが適切に再生されるための条件(高温運転)が整わず、粒子がフィルター内に蓄積しやすくなります。
  • エンジンオイルや燃料の品質
    品質の低いオイルや燃料を使用すると、DPFフィルター内にススが溜まりやすくなります。
  • 長期間のメンテナンス不足
    定期的なメンテナンスを怠ると、DPF詰まりのリスクが高まります。
  • その他の故障による燃焼状態の悪化
    インジェクターやサプライポンプなどの燃料系統やエアフロなどのセンサー類の故障により燃焼状態が悪化するとススが大量に発生しDPF詰まりが起こります。
症状
  • DPFランプの点滅または点灯
    車両の警告システムが、DPFの詰まりを知らせる最初のサインです。
  • エンジンパワーの低下
    詰まりがひどくなると、エンジンのレスポンスが鈍くなり、加速性能が落ちます。
  • 燃費の悪化
    詰まりによってエンジン効率が低下し、燃料消費が増加します。
  • 異臭や黒煙の発生
    排気ガスの浄化が不十分になるため、特有の異臭や黒煙が見られることがあります。

手動再生と自動再生の違い

DPFが詰まると、フィルターに溜まったススを焼き切る「再生」という作業が必要です。この再生には「自動再生」と「手動再生」の2つの方法があります。

自動再生

自動再生は、車が一定の条件(例えば、高速道路を長時間走るとか)を満たすと、車自身が勝手にDPFを再生してくれる仕組みです。普段から高速道路を走ることが多い人は、自動再生だけでDPFが詰まる心配はほとんどありません。

ただし、街中での短距離走行が多いと、DPFが十分に高温にならず、自動再生がうまく働かないこともあります。その結果、ススがどんどん溜まってしまうんです。

手動再生

手動再生は、ドライバーが車内の「DPF再生ボタン」を押すことで再生を開始する方法です。このボタンを押すと、エンジンの回転数が一時的に上がり、DPF内のススを高温で焼き切る再生プロセスが始まります。

手動再生は、自動再生が正常に完了しない場合や、短距離走行が続いた結果、DPFランプが点灯したときに使います。ただし、再生中はエンジンを停止できなかったり、燃料を多く消費する場合があります。そのため、手動再生を行う際は安全な場所で行い、完全に再生が終わるまで待つことが重要です。

強制再生

手動再生は、整備士や車の管理者が専用のスキャンツールを使って、DPFの再生を無理やり始める方法です。簡単に言うと、「車が自分でやらないなら、人間がスイッチを押して強制的にやらせる」みたいな感じですね。

強制再生は、DPFの詰まりがひどく、自動再生や手動再生が

機能しなくなったときに使います。ただし、DPFを高温にするので、周辺の部品に負担がかかることもあります。やるときは注意が必要ですし、整備工場でプロにお願いするのが安心です。

専用洗浄剤を使ったDPFクリーニング

それではここからは大丸DPFクリーナーを使った洗浄方法を解説します。

DPFを取り外した状態から始めさせてもらいます。

温度センサー、差圧パイプを取り外して締結しているボルトを緩め分割しましょう。

取付位置が分かるようマーキングを忘れずに。

NKR81DPF取り外し

分割したら、酸化触媒、DPFともに完全に油分を除去したペール缶に設置します。

こちらが酸化触媒。

DPF酸化触媒

こっちがDPFですね。どちらも入口側がうえになるようにおいてください。

DPF洗浄

使用するのはこちら、大丸DPFクリーナー!

大丸DPFクリーナー

先ほどの酸化触媒とDPFに注ぎ、エアーで循環させます。

DPF洗浄

24時間ブクブクしてみました。

その後出口側よりホースを密着させ水道水で洗浄します。スゴイ量の煤が出てくるので排水を受ける容器が必要です。排水処理設備があるのですが後々のことを考えると回収した方がベターですね💦

DPF洗浄

私はまたペール缶で回収しドラム缶に移しています。その後クリーナーに付属されている

凝集剤を使用し煤のみを回収します。

DPF洗浄
DPF洗浄

通水とエアブローの一回目…。これはすごいですね。

DPF洗浄

そしてこれがエンジンオイルの燃えカスであるアッシュです。

アッシュが大量にたまると再生間隔が短くなっていきます。

産廃ですので布で濾して回収します。一体どこに潜んでいるのか大量です。

オイルアッシュ

通水、エアブロー、を水が透明になるまで繰り返します。

今回は詰まりがひどかったので途中で洗浄液に一時間つけ置きを挟みました。

透明になりましたね。この時、水流が乱れる箇所があるなら、まだ詰まっているもしくは、
内部に損傷があることになるのでよくチェックしましょう。

DPF洗浄

よくエアブローして組み付けます。

ここですぐ強制再生してはいけません!

水分が大量にある状態でDPFが高温になるとDPF内部が割れる可能性が高いので

完全に乾燥するまでアイドリングしておきます。

マフラーから水蒸気が消え十分な時間を空けてから強制再生します。

強制再生が完了すれば洗浄完了となります。

ここまで洗浄すれば間違いなくDPFは復活します。


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